初めて理事長に任命されたが、管理組合の運営は専門的でさっぱり何をすれば良いのか難しいところですね。断片的にあれをしよう、これをしようとしてもマンション内の組合員の意見に惑わされたり、独善的と評価されたり苦労が耐えません。私がマンションの理事長を経験して多くの問題に取り組んできた過程で、数々のトラブルと反省を元にどんなタイプの方でも守るべき理事長職のツボと考えられる心得を書いてみました。
とかく、時間的制約や課題が多いために総会や理事会での民主的多数決決議を飛ばして、独断で物事を進めようとしがちですが、その結果として個人的に責任を問われることになり危険な行為です。とくに「やる気満々」の理事長さんが陥りがちなので、面倒でも理事会や総会でよく説明をし、組合員の合意を得た上で、業務を執行します。
一部の声の大きい組合員の意見に屈服して不公平な細かい対応に追われるとストレスも溜まり、住民の為につくすつもりが、逆に反感を生みます。共用部分の改造や変更は、些細なことであっても賛成反対の両方の意見がありますので、これも広報や充分な理事会での議論の上、総会で多数決を諮ります。 「やさしくて、人の意見を良く聞いてしまう」理事長さんは御注意。
管理規約は、マンションの最高自治規範であり、法的規範にもなりえます。自分が優秀だと自信があっても経験や判断力を過信して判断するとトラブルのもとになります。管理規約に基づいて業務を執行することは、いざというときに理事長さんの大きな支えになります。「 自信家」の理事長さんは、さらに勉強してみましょう。
マンション内には、管理のことが良く解らなくても会計について適正に管理されているか関心を持っている組合員が必ずいます。なかには、心にも無い誹謗中傷の噂さえ立てられる事もあります。総会で不審な点を追求されることもあります。「おおらかでのんびりした」理事長さんにも降りかかる災難です。預かっている管理費や修繕積立金をマンション管理適正化法に基づいて管理し、業者からリベートを貰わないように心がけます。
私自身も「心に公正さを頭に法規を体はクリーンに」をモットーにお手伝いさせて頂いています。
住民の皆様に喜ばれる組合運営を一緒に目指しましょう。